2018年のウクライナの大富豪ランキング

フォーブス誌が発表した2018年の世界長者ランキングに入ったウクライナのトップ資産家を調べてみました。

※1ドル110円で計算

概要

ウクライナの億万長者は「オリガルヒ」と呼ばれ、彼らの動向は経済だけではなく、政治にも大きな影響を与えます。なぜなら、オリガルヒは企業経営者であるとともに、その莫大な資金力を基に政治家や党を後ろから支えるスポンサーにもなっているからです。また、オリガルヒ自身も政治家であることがよくあります。

ウクライナのニュースサイトが世界銀行のデータを引用して伝えるところによると、ウクライナの企業のうち政治家と関係のある2%の企業が、ウクライナ経済の20%以上を占めているとのこと。
参考:https://biz.nv.ua/economics/svjazannye-s-oliharkhami-firmy-kontrolirujut-znachitelnuju-chast-ekonomiki-ukrainy-vsemirnyj-bank-2457692.html

オリガルヒのランキング

5位ゲンナジー・ボホリューボフ(Геннадий Боголюбов)
資産:12億ドル(1320億円)


1962年生まれの56歳。ユダヤ系ウクライナ人。ウクライナ中部のドニプロ市(旧:ドニプロペトロウシク)を中心に活動するオリガルヒの一人。

1992年に同じくユダヤ系ウクライナ人のイーホル・コロモイスキー氏と共にプリヴァット銀行(Privat Bank)を設立。プリヴァト銀行は、ウクライナで最大手の銀行にまで成長。経済に対するあまりの影響の大きさから、2016年にはウクライナ政府によって国営化されたほど。

鉄鋼、ガス・石油、メディア、金融、航空などの各産業において、手広く投資を行っているプリヴァト・グループの大株主を務める。

4位ヴィクトル・ピンチュク(Віктор Пінчук)
資産:14億ドル(約1540億円)


1960年生まれの58歳。ユダヤ系ウクライナ人。ドニプロ市を中心に活動するオリガルヒの一人。

大学で金属加工を専門に学び傍ら、パイプ製造工場で働き始める。1990年にインテルパイプ社(Интерпайп)を設立し、パイプの販売事業を通じて資産を築いた。

1998年頃からその当時ウクライナの大統領を務めていたレオニード・クチマ氏の一人娘であるオレーナと婚約し、政治の世界にも大きくかかわる。98年に国会議員に当選した後、大統領補佐官を務める。

2004年のオレンジ革命以降は政治の世界からは身を置き、ビジネスに注力。2007年にはEastOneグループを創設し、自身が経営するインテルパイプ社およびStarLightMedia社を傘下に納め、ウクライナ最大手の投資コンサルグループとなっている。StarLightMedia社の傘下には、Novyi Kanal(Новий канал)、STB(СТБ)、ICTVなどのテレビ局が入っている。

ピンチュク基金を設立し、慈善事業にも積極的に取り組んでいることでも有名。その中でもキエフにある現代美術館であるピンチュク・アートセンターは、無料では入れることもあって常に多くの人が訪れる人気のスポットになっている。

3位ユーリ・コスチュク(Юрій Косюк)
資産:15億ドル(約1650億円)


チェルカースィ州生まれの50歳。1991年の大学在学中にキエフ商品市場の仲買人としてビジネスを始め、1998年にMyronivskyi Khliboprodukt社(略:MHP)を創設。MHP社はその後ウクライナ最大手の農業・食肉加工メーカーに成長。

MHP社の鶏肉のブランドである”Наша ряба”(ナシャ・リャーバ)は、ウクライナのほぼすべてのスーパーで目にするほど。

フォーブス・ウクライナ誌によると、2011年から常にウクライナ大富豪ランキングの上位10位につけている。

2位コスチャンティン・ジェヴァホ(Костянтин Жеваго)
資産:16億ドル(約1760億円)


ジェヴァホ氏は、1974年生まれの44歳。キエフ国立経済大学の学生時代の1993年に、Finance and Credit社(Фінанси та Кредит)の財務責任者として頭角を現し、1996年には同社のトップに就任。その後、Finance and Credit社は、大型車輌の開発・製造を主に行うAvtoKrAZ(クレメンチューク自動車工場)を傘下にするなど、一大グループに成長。

また、自身がCEOを勤め、鉄鉱石の生産・販売に携わるFerrexpo社は、ロンドン証券取引所(LSE)に上場している。

政治家としても活動しており、1998年から現在まで国会議員を務める。ポルタヴァの選挙区から無所属候補として6期連続当選。2000年代後半は、ユーリャ・ティモシェンコの政党ブロックに加わっていたものの、現在は無所属。政治家としてはあまり目立った活躍はしていないようだ。

1位リナト・アフメトフ(Рінат Ахметов)
資産:55億ドル(約6050億円)


保有資産は約6050億円と、2位以下を大きく引き離し、昨年に続き1位を獲得。

アフメトフ氏は、1966年生まれ。ドネツク州ドネツク出身のタタール系ウクライナ人。鉱山労働者家庭の出身。1995年にドネツクにてドンゴルバンク(Донгорбанк)を設立し、オリガルヒへの道を歩み始める。1996年にはFCシャフタール・ドネツクのオーナーに就任。FCシャフタールは1996-97年のシーズンからウクライナ・プレミアリーグにて、常に2位以上をキープしている国内随一のサッカークラブとなるに至る。

その後2000年にSCMホールディングスを設立。鉄鋼やエネルギー、通信・メディアなどの業界を中心に100以上の会社に出資し、巨万の富を築きあげる。

2006年から2012年にかけて国会議員としても活躍。その当時は親露派の政権与党に属していたものの、2014年のウクライナ革命以降は、ロシアとは距離を置き、政権交代後の政局をうまく泳ぎ切る。またウクライナ東部の紛争に巻き込まれた家族や、病気で苦しむ子供やお年寄りに対し、自身の基金から大きな支援を行っていることも有名。

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