キエフの街を散策するには、地下鉄(メトロ)での移動がおすすめです。バスとは違い必ず数分おきに列車が来ますし、日本の電車と比べると格安です。初めてキエフを訪れる人もメトロを利用できるよう記事をまとめましたのでご参考ください。
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キエフ地下鉄の概要
地元の人からはメトロ(Metro)と呼ばれ親しまれています。1960年開業。2017年現在で、下記の3路線の計52駅が存在します。
- 1号線(通称:赤線 チェルヴォーナ・リニヤ) – 18駅
- 2号線(通称:青線 スィーニャ・リニヤ) – 18駅
- 3号線(通称:緑線 ゼレナ・リニヤ)- 18駅
営業時間:5時半頃から24時頃まで。始発と終電は下記ページに記載
http://www.metro.kiev.ua/node/102
メトロの乗り方
メトロの構内への入口には “ВХІД” と書かれたドアから入りましょう。 “ВИХІД” と書かれたドアは出口専用です。
“КАСИ”(カッサ) とかかれた窓口にいき、入場券を購入しましょう。”Жетон”(ジェトン)と呼ばれるプラスチック製のコインと、カード式の2種類があります。
コインは、1個5フリヴニャ(約20円)。コインを改札に投入することで、構内に入場できます。つまり1回限りの使い捨てです。カード式への移行を目指しているため、窓口ではコインは最大で1個しか販売してくれません。
カード式は、カードの発行費用(およそ15フリブニャ、60円)と、チャージ回数分を支払うことで発行されます。10回分をチェージしたものだと、15UAH + 4.5UAH x 10 = 60UAH(約240円)と少しお得になっています。
窓口の近くには、自動発券機がありますので、そこからもコインの購入やカードへのチャージが行えます。
電車は通常は3-5分おきに来ます。朝のラッシュ時などは50秒間隔で電車が到着することも。夜の10時以降は約10-12分おきに来ます。
朝のラッシュ時の混雑は東京と遜色ないほどになる駅もあります。ただ人身事故はほとんどないので、よほどのことがない限り運行が止まることはないのが安心です。
車内はスリが大変多いです。リュックサックやカバンは必ず自分の身体の前に持ちましょう。
ドア付近に立っていると、ウクライナ人に “Виходьте?” と話かけられることがあります。これは「次で降りますか?」の意味です。次の駅で降りない場合は、場所を変わり、ドア付近の位置を譲りましょう。
トリビア
①世界一深い地下鉄駅
赤線のアルセナーリナ(Arsenalna)駅は、深さ105.5mにある世界一深い地下鉄駅として有名です。プラットフォームにたどり着くには55.8メートルと46.6メートルの長さのエスカレーターを乗り継ぐ必要があります。永遠に伸びるように見えるエスカレーターは外国人旅行者にとって密かな観光スポットとなっています。
②高速エスカレーター
深い位置に作られた駅が多いため、キエフのメトロのエスカレーターは日本の通常のエスカレーターの2倍近い速さとなっています。初めて乗るときはちょっと怖いかも。
③乗換駅が路線ごとに名前が違う
キエフのメトロでは、乗換駅の駅名が路線ごとに違います。例えば、赤線のフレシチャーティク(Khreshchatyk)駅から連絡路を通ると青線のマイダーン・ネザレージュノスチ(Maidan Nezalezhnosti)駅に出ます。
これが日本だと同じ駅での乗り換えとなり(ホームが違うだけ)、駅名は同じですよね。
例えば山手線が乗り入れる新宿駅と、中央線が乗り入れる新宿駅はホームが異なるものの、同じ新宿駅です。
④地上にある地下鉄の駅
赤線のドニプロ(Dnipro)駅からリソヴァ(Lisova)駅までの6駅は、地上に建設された駅となっています。ドニプロ川を渡るときの景色がとても綺麗です。
また、ドニプロ駅は相対式プラットフォームが採用されている唯一の駅です。他のメトロの駅は全て島式ホームです。
⑤荘厳な装飾
ソ連時代に建設された駅は、どれも重厚な内装の駅が多いです。キエフ公国時代の統治者達を題材にした壁画が荘厳な雰囲気を醸し出すゾロチ・ヴォロータ(Zoloti Vorota)駅が特におすすめです。
⑥幽霊駅
幽霊駅とよばれる駅が緑線には2つあります。リヴィウスィカ・ブラーマ(Lvivska Brama)駅とテルィーチカ(Telychka)駅です。90年代に建設が開始されるものの一向に完成せず列車が停まらずに通過する幽霊駅と化しています。
⑦4号線と5号線
キエフメトロは4号線と5号線の開通も予定されています。しかしながら度重なる資金不足で建設は延期。開業時期は未定です。
⑧市内鉄道との乗り換え
キエフにはメトロの他に、市内を環状に走るキエフ市内鉄道もあります。いくつかの駅でメトロとの乗り換えができます。
しかしながら市内鉄道とメトロは連絡路などで直接つながっているわけではなく、一旦メトロの構内をでて、私鉄の入場券を買ったうえでホームに行く必要があります。また、メトロの駅から市内鉄道の駅まで結構距離があるところが多い印象。本数がすくなく約15分間隔の運行です。また、冬はマイナス15度で暖房なしで走る車内はめちゃめちゃ寒いです。しかも座席はプラスチック製でキンキンに冷えてます。。。
最後に
キエフ観光ではメトロが一番便利かつ安く済みます。ぜひこの記事を参考に、キエフの様々な場所に足をのばしてください。
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