【ウクライナ】ヤヌコビッチ氏、国会決議により「大統領」の称号を喪失

ウクライナの国会にあたる「ヴェルホーヴナ・ラーダ」にて2月4日、ウクライナの前大統領であるビクトル・ヤヌコビッチ氏から「大統領」としての称号をはく奪することを賛成多数で議決した。

現地での情報によると、この決議には281名の国会議員が賛成票を投じた。ウクライナ国会の定数は本来450名だが、前回2014年10月の国会選挙ではロシアによる占領下にあるクリミア自治共和国とセバストーポリ特別市、および親ロシア派との戦闘が続くドネツク州とルハンスク州の一部で選挙が実施されなかったため、現在は423名の国会議員により構成されている。

政府与党の国会議員であるイリーナ・ルーツェンコはテレビ放送にて、「ヤヌコビッチ氏からの大統領の称号のはく奪は政治的に必要不可欠なものであり、また歴史的およびウクライナ国民にとっての正義である。」と述べた。

連立与党の「祖国」の国会議員であるアリョーナ・シュクルム氏も同様の考えを示し、ヤヌコビッチ氏は大統領の称号に値しないとして、決議に賛成している。

一方同じく連立与党の「サモポーミチ」のイェーホル・ソボリェフ氏は今回の決議は単なるアピール行為にすぎず、この決議によりヤヌコビッチ氏に対しいかなる法的責任も負わせることはできないと述べた。同氏は続けて、「大統領としての称号をはく奪するには、弾劾によりその人物を辞任に追い込むか、またはその人物が死亡するかのどちらかしかない。それ以外の方法は憲法上では考慮されていない。」と述べている。

yanukovich

ヤヌコビッチ前大統領は昨年2月の政変によりロシアへと事実上亡命しており、現在も現地で家族と共に暮らしていると伝えられている。ウクライナ政府はロシア政府に対し、ヤヌコビッチ氏のウクライナへの引き渡しを求めているが、プーチン大統領はその求めに応じていない。ヤヌコビッチ氏はウクライナの裁判所より計画的殺人の罪で起訴されており、また先月15日には国際刑事警察機構(インターポール)により国際手配もされている。

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